メガソーラー参入、11月急増
経済産業省の発表によれば、
2011年11月に同省が認定したメガソーラー(大規模太陽光発電所)設備計画は、
1ヶ月間で 90万kw になる。
これは、「発電能力ベース」で見れば、原子力発電所1基分に相当する。
注)ただし、稼働率で、原発と太陽光発電には大きな差があるため、単純比較はできない。
2009年での原発の稼働率は65%。
太陽光発電は、地域により差があるが、概ね15~20%である。
(太陽光発電は、日照時間、天候、気温などの影響を受ける)
経産省よれば、4月~11月末までに再生可能エネルギー設備として認定されたのは合計364万kw。
このうち非住宅太陽光発電(メガソーラーなど)は253万kwと約7割を占め、
7月に始まった再生可能エネルギーの全量買取制度を呼び水に急増している。
《再生可能エネルギー設備導入状況(2012年4月~11月末)》
- | 2011年度末時点での 累積導入量 | 2012年4月~11月末に 運転開始した設備容量 | 2012年4月~11月末に 「認定」を受けた設備容量 |
---|---|---|---|
太陽光(住宅) | 400万kw | 102.7万kw | 72.7万kw |
太陽光(非住宅) | 80万kw | 37.1万kw | 253.5万kw |
風力 | 250万kw | 1.4万kw | 35.3万kw |
水力(中小水力) | 936万kw | 0.1万kw | 0 |
水力(ミニ・マイクロ) | 20万kw | 0.2万kw | 0.2万kw |
バイオマス | 210万kw | 2.8万kw | 4.0万kw |
地熱 | 50万kw | 0 | 0.1万kw |
太陽光の売電価格は、1kw時当たり42円であり、これは20年間保障される。
これにより、太陽光発電がビジネスベースに乗り、
メガソーラーへの参入が一気に拡大している。
参入企業は、出光興産、ソフトバンク、富士電機、東京都競馬、中部日本放送、養命酒製造など30社以上に上る。
ただし、現行の売電価格を確定するには来年3月末までに経産省の設備認定を受け、
電力会社に電力網接続の契約を申し込む必要がある。
これらの手続きには約3カ月の期間を要することから
11月に駆け込み参入が相次いでいると見られる。